すべての子どもに予防接種を
ユニセフは本日、『世界子供白書2023 すべての子どもに予防接種を』を発表した。調査対象の55カ国中52カ国で、「ワクチンは子どもにとって大切」と考える人々の割合が、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを経て低下したと、警鐘を鳴らしました。
『世界子供白書2023 すべての子どもに予防接種を』は、ユニセフが1980年から発行を続ける基幹報告書です。このたび発表された『世界子供白書2023 すべての子どもに予防接種を』によれば、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が始まって以降、ワクチンは子どもにとって大切であると考える人の割合は、韓国、パプアニューギニア、ガーナ、セネガルおよび日本の5カ国で3分の1以上低下しました。上述のとおり子どもにとってワクチンが大切であると考える人の割合に落ち込みが見られた一方で、ワクチンに対する総合的な支持は比較的高い水準を維持しました。新型コロナウイルス感染症対策のために確保された資金がまだ残っている今こそ、その資金を予防接種の強化に振り分け、すべての子どもたちのための持続可能なシステムの構築に投資する時なのです」と、ラッセル事務局長は述べています。
「ワクチンは子どもにとって大切」であると考える人の割合が3分の1以上低下した国の一つとして取り上げた日本の状況について、小児医学研究振興財団評議員会会長の別所文雄氏(元日本小児科学会会長)は、次のコメントを寄せています。
子どもに予防接種を受けさせたいと思う人の割合が、コロナ禍の後ではその前に比べて大きく低下しているという。
今般の白書も情報源とした、英国ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の予防接種信頼度調査の2020年の報告によれば、日本は、国民のワクチン信頼度が調査対象149カ国中で最も低く、またワクチン行政も従前から危機回避を主眼とした消極的側面が強い。
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